日本の教育機関と中国を結ぶ日中留学推進機構

日中留学推進機構の設立趣旨

日本と中国の関係強化がますます求められる中、両国間を行き来する留学生もまた増加の一途をたどっているが、両国に厳然と存在する情報格差、経済格差、文化に対する無理解は、熱意あふれる留学生や留学希望者が留学を成功させるための大きな障害となっており、将来の両国を担う優秀な人材が育成されるためには、これらの障害を取り除くための留学生支援・教育機関支援が強く求められているところである。
また、文部科学省が中心となって「留学生30万人計画」が推進されるに当たっては、わが国で学んでいる留学生の約6割を中国人が占めている現状を踏まえ、特に上記の障害を意識した上で、正確な情報を発信し、受け入れ態勢を整え、生活や就業の支援をしていくことが不可欠である。
しかしながら現在に至るまで、両国の留学希望者が実際に留学して修了するまでには、就学そのもの以外にも、留学生・留学希望者、受入れ側の教育機関双方に、多岐にわたるさまざまなプロセスと流れがあるにもかかわらず、その支援は、企業、行政、教育機関等がそれぞれの分散された業容の範囲内で細切れに行うのみであり、留学生・留学希望者にとっても、受入れ側の教育機関にとっても、効率的で親切なものとは言いがたかった。
日中留学推進機構は、企業、有識者、教育機関等が個別で持っているノウハウを結集し、共有することで、留学生・留学希望者と、受入れ側の教育機関双方にとって、一貫性のある真の支援体制を確立し、両国間の留学を量・質ともに更に向上させ、ひいては、日中両国の相互理解と友好の発展の一助となることをその趣旨とし、設立されるものである。

平成21年10月16日 特定非営利活動法人日中留学推進機構

恩田貴之